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 仕事で校正したエッセイで「FUKAI さくさく石窯ピザメーカー FPM-160」が紹介されており、ライターさんが「1万円弱で買えるパーティーグッズ」といった趣旨の販促文句をつけていて、おおお、と感動しました。

 ピザメーカーをその機能として買うか買わないかで考えると、ほとんどのひとにとって不要になりそうですが、「パーティーグッズ」とリフレーミングすることで持ちこたえることができます。

 つまり、「不要な不用品」という初期認識から、〈必要そうな不用品〉あるいは〈要不要で評さない贅沢品〉へとステージ移動できるのですね。これは、「プレゼントにいかがですか」と言われると急にリフレーミングされて買ってしまいたくなるのと似ているかもしれません。

 なんにせよ、パーティーグッズというのは何でしょう。小説はパーティーグッズになりますか。記者ハンドブックはパーティーグッズになりますか。

 花見のときに公園でアコースティックギターを弾いているひとなら見かけます。個人的にはカホンを持っていきたいです。いまなら、360Channelという全方位VRもありますね。

 「あなたにとって一番高価なパーティーグッズは何ですか」という質問に答えることで、そのひとの価値観、ふだんどんなパーティーをしているか、パーティー(パーティーグッズ)をどう認識しているかなどが浮き彫りになりそうです。

 私は、あまり高級なものを知らずに育ってきたので、「ビンゴの景品を予算内で最大にする」という答えになるかなと思います。でも、これだと付加価値として弱いんですよね。サプライズでサンタさんに来てもらうとか、有名バンドの生演奏とか、平和なドッキリとかのほうがなんか特別感があってバリューになりそうです。

 たとえばスターバックスコーヒーが「ザ・サードプレイス」(第三の居場所=手の届くところにある少しリッチな空間)というユーザー体験 user experience を掲げているのと同様に、パーティーグッズというのは、その空間のユーザー体験をデザインすることと強くむすびついているのでしょう。

 パーティーをパーティーグッズでどこまでデザインできるか、考えさせられるエッセイでした。


画像:Jamie Goodwin